「イゴセカ」の記事ライターをはじめて早数か月、囲碁の魅力に少しずつ気づき始めている筆者ですが、実はもう一つ大好きなものがあります。それは「ロボット」です。
古くはファミリーコンピュータの「ロボット」に憧れ、先日アニメ化30周年を迎え再アニメ化も決まった「魔法戦士レイアース」に出てくるヒロインたちよりも「魔神」という名(マシンという響きが最高!)のロボットに痺れ、レイアースのテレビアニメが終わった悲しみで「新世紀エヴァンゲリオン」を見始めるというロボ好きとしては異端の人生を送ってきた私にとって、ロボットは永遠のアイドルなのです。
目次
ロボットとあれこれ
火星探査機
囲碁の世界にもロボット?
囲碁ロボット「SenseRobot」
ロボットあれこれ
先日は機動警察パトレイバーの実物大「イングラム」に会えるイベントが開催されているという噂を聞きつけ、観覧へ行ってまいりました。


写真右:思わず少年の心に返る筆者と実物大イングラム
このイングラム「AVX-S30」はまもなく公開されるパトレイバーの新作「機動警察パトレイバー EZY」に登場する新イングラムのデザインをできるだけ忠実に再現したもので、搭乗型ロボットをプロデュースするMOVeLOTさんによる開発。実際に搭乗し操縦ができるということで、操縦体験チケットは即完売してしまうほどの大人気。間近で見ると、その迫力とカッコよさに心が鷲掴みされます。
またこちらのハードウェア設計に携わっているBRAVE ROBOTICSの石田代表取締役社長、ソフトウェアやシミュレータ設計を担当した尾路医科器械株式会社の尾路代表取締役社長ら有志が完全オリジナルで開発しているロボットがあります。その名も「勇者ファイバリオン」!
先日東京ビックサイトで行われたMaker Faire Tokyo 2024にも出展されていましたので、見に行ってきました。ファイバリオンのすごいところは、完成すればなんと身長2.5メートルのロボットから乗車できる乗り物に変形するところ!
動画:ファイバリオン完成予想
そして今回のMaker Faire Tokyo 2024ではLenovoのスマートグラス「Lenovo Legion Glasses」をかけることで、ファイバリオンの視点を体験できました! 自分の頭をうごかすと、ファイバリオンも頭を動かして、その視点をスマートグラスで見ることができます。
動画:ロボット自体も腕から指先まで、思い通りに動かすことができます
火星探査機
さらにもう一つMaker Faire Tokyo 2024で見つけた面白いものがありました。こちらはロボット、というより、なんと火星探査機! 舞台はついに宇宙へ!!
こちらは「ローバー」という火星探査車を、日米の学生たちが一から作り上げるという「KARURAプロジェクト」による出展。まだまだ人間が行くことができない、宇宙開拓の最前線である火星に、学生でも挑みたい。そんな思いを持った若きメンバーが、それぞれが所属する学校の垣根を越えて、日々開発に没頭しているそうです。


写真:ローバーに搭載する、最新版プロトタイプのアームも展示されていました。5キロ以上の物体を持ち上げられるそう!
彼らは世界最高峰の学生火星ローバー大会、University Rover Challenge の2024年大会で、国際チーム及び日本勢として史上初の決勝進出を果たし、現在は来年5月に開催される2025年大会に向け活動に励んでいるそうです。ご協賛いただける企業・団体様も随時募集しているそうなので、気になる方はぜひ「KARURAプロジェクト」のサイトをチェックしてみてください。
囲碁の世界にもロボット?
さてこうして最先端のロボット技術に触れていると、ついにロボットと共生する時代になってきたのだなあ…としみじみ思う一方、囲碁の世界にもロボットの波が押し寄せていることをご存じでしょうか。なんとロボットがリアルタイムに囲碁を打ってくれるのです。その名も「SenseRobot」。

写真:樹林さんに通うお客様によってオシャレ仕様の「センちゃん」ことSenseRobot
こちらのAI囲碁ロボット「SenseRobot」は、伊藤電機株式会社さんが日本総代理店となって全国展開している囲碁ロボット。都内でSenseRobotを体験できるスポットとして、東京都港区西新橋にある囲碁将棋喫茶「樹林」さんをご紹介いただきましたので、お伺いしてきました。
樹林さんは、囲碁や将棋などのボードゲームをあまりやったことのない入門・初心者の方でも参加しやすいイベントを開催しています。そしてSenseRobotの体験はもちろん、販売も行っているそう。自宅でもSenseRobotと囲碁を楽しめるなんて、めちゃめちゃテンションあがります!


写真:囲碁将棋喫茶樹林の中山佳祐店長。店内は囲碁に関するものでいっぱい!
樹林さんは、囲碁や将棋などのボードゲームをあまりやったことのない入門・初心者の方でも参加しやすいイベントを開催しています。そしてSenseRobotの体験はもちろん、販売も行っているそう。自宅でもSenseRobotと囲碁を楽しめるなんて、めちゃめちゃテンションあがります!



写真左:囲碁初心者にとってやさしいルール説明もあります

写真左:「センちゃん」に勝利した人だけが名前を書き込める星取表
<店舗データ>
店舗名:囲碁将棋喫茶樹林
住所:〒105-0003 東京都港区西新橋1-18-11 ル・グラシエルBLDG.16号館2階
営業曜日・時間:火〜土11:30〜23:30 日・祝日11:30〜20:00
定休日:月曜 ※その他、お休みの情報は公式サイトにて更新します。
ウェブサイト:https://jurincafe.jp/
囲碁ロボット「SenseRobot」
中山店長にさっそくSenseRobotの特徴を教えてもらいました。まず何といっても、最先端テクノロジーを活用した人工知能(AI)と、特許を取得したロボットアーム技術で囲碁をリアルに打ってくれること。


写真左:いろいろな会話や表情を見せるセンちゃん、めっちゃかわいい!


写真右:しっかりと自分の石を掴んで…、写真左:パチン! ばっちり石を置くことができます
リアルタイムにコンピュータービジョンで位置を決め、ミリ単位で碁石を操作。なお碁石は磁力でアームに付いているとのこと。こんな細かい作業を間違いなく簡単にやってのけるなんて…ロボット技術がすごすぎる!


写真左:頭上と、胸のところにある二つのカメラで空間認識を行っているそう
写真右:碁盤は19路盤だけでなく、初心者向けの9路盤や13路盤にも変更可能
そして対局は初心者級からプロ九段の23段階のレベルから選ぶことが可能です。自分のレベルに合わせて対戦することができます。



写真左から:操作は碁盤の横にあるボタンを使って行います
写真中央:今回は「先に5つ石を取った方が勝ち!」のルールで、いざ勝負!
写真右:級数の選択が表示されるので、自分の実力に合わせて碁盤のボタンを押します
誤って石をずらして置いてしまうと「盤面を戻します」と言ってきちんと並びなおしてくれたり、こちらがぼーっとして石を取り忘れていたら「石を取ってください」と教えてくれるなど、まるで人間相手と対戦しているかのようなリアリティはありますが、たとえ次の打ち手について周りの人と相談しても、SenseRobotはこちらの話を理解しないので、気にすることはありません。普段ならできませんが、見ている人と相談しながら対局できるのもSenseRobotならではの楽しみ方です。

一番弱い級にしてもらったので、なんとか勝利したら…センちゃん、「あなたのことは先生と呼ばせてください」とかわいい音声で褒めてくれました! めっちゃ嬉しい!!
さらにSenseRobotのすごいところは、対局後に棋譜が自動生成されることです。お手持ちのスマホに専用アプリを入れておけば、これまでの対局を一手ごと振り返ることができるので、棋力アップに繋がります。

アプリに残された棋譜は、一手ごとに振り返りが可能。この場面では白が有利だった、この手は悪手だった…など、その時々の戦況もAIが判断し数値化して教えてくれます。
そしてもう一つの目玉機能が「友達対戦」。SenseRobotをお持ちの友達ならお互いのSenseRobotを介して、またお持ちでない方ともその方のスマホを介して、リモート対戦することができます! オンラインでの対戦なのに、実際に碁石を使って対戦できるので、実戦さながらの雰囲気を味わえます。


写真左:アプリに友達から聞いた番号を入れることでオンライン対戦が可能に!
その他、「AI棋譜並べ」機能ではプロ棋士の棋譜や古典的な名局など、名人対局を再現! 数万の棋譜が再現できます。再現の途中から自分で打ってみる…ということも可能とのことです。まるでプロ棋士になったかのような気分で名局を味わえます。
SenseRobotの価格は税込165,000円。ロボット好きから見ても、これだけの高機能を持ってこの価格は正直安すぎると思います。まずはお試し…ということであれば、樹林さんでセンちゃんとの対戦をしてみてください。きっとあなたもご自宅に欲しくなること、間違いありませんよ! あなたの未来の囲碁ライフにSenseRobot、いかがですか?
「SenseRobot:センスロボット」の詳しい情報はこちら。
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