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とってもシンプルな囲碁のルールの話その③(全3回)

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第1回は、囲碁のルールを「3つ」だけ紹介しました!
とってもシンプルな囲碁のルールの話その①

第2回は、知っておかないといけない「石の生き死に」、永遠に繰り返してしまう不思議な「コウ」の形ついて。
とってもシンプルな囲碁のルールの話その②

この記事を踏まえた上で、「習うより慣れろ!」の精神で、あとはゲームアプリ「囲碁であそぼ!」にトライしていただければ最初の一歩としては十分だと思いますが、今回は、捕捉として、細かいルールや対局マナーなどをお伝えしていきます。

「おねがいします」「ありがとうございました」

囲碁は、礼に始まり礼に終わります。
最初は「おねがいします」、対局が終わった後は「ありがとうございました」と挨拶をしましょう。
勝っても負けても気持ちよく「礼」を持って終局したいですね。

「投了(とうりょう)」の話

囲碁は、チェスや将棋と違い、王様が取られたら終わりというわかりやすい形で終局とはなりません。

最後は「整地(せいち)」と言って、お互いの陣地を数えて、何目対何目だったかを確認するのですが、そこまで到達しなくても、対局の途中の段階で、あきらからに大差で負けているという場合もあったりもします。

どうやっても勝てない、打っても勝つ可能性がないなと判断した時は、途中で「参りました」と「投了」を選択します。

これを「中押し勝ち(負け)」と表現します。

この判断は、その人の棋力によって違いますが、日本では負けていると思えば、潔く参りましたと頭を下げるのが美しいという文化が培われています。

しかし、その判断はあくまで自分次第です。
他の人が、こうしなければいけないと注意するものではありませんので、その時の状況次第と言えるでしょう。

入門の内は、どんなに負けていても最後まで打ったという経験値を積むことが大切になりますので、気にせず最後まで囲碁を楽しんで下さい。

「ダメ」を詰めてからの「パス」「パス」で終局

こちらの図は、囲碁の終局間近の状態です。
右側が黒地、左側が白地というのは、分かる方も多いと思います。

では、この真ん中の「A」の部分は、どちらの陣地なのでしょうか?
黒が囲っているようにも、白が囲っているようにも見えませんね。

実は、こちらはどちらの陣地でもない「ダメ」と言う場所です。
よく日常会話で「何々しちゃ駄目ですよ」なんて言ったりすると思いますが、この「駄目」は囲碁が由来の言葉なのです。
どちらの陣地でもない無駄なトコロが「ダメ」になります。
このまま終局すると、どちらの陣地かわかりませんので、
下の図のように、その時の手番の人、もし黒番だったら、その黒番の人が黒1と「ダメ」を詰めることになります。

「ダメ」を詰め終わったら終局となりますが、正式なルールでは、その時の手番の人が「パス(私はもう打ちませんよ)」と宣言して、その次に相手の人が「パス」と言えば終局となります。

これが日常の対局だったら、「終わりだね」や「終局ですね」などと確認して陣地を数える作業に入ることも多いのですが、終局の際に、自分はまだ気づいていないけど、相手にとってはまだ打ちたい場所がある可能性もありますので、公式な対局や大会などでは、出来るだけ「パス」「パス」と宣言して終局にした方が良いでしょう。

囲碁という日本の国技に「パス」という日本語でない言葉が、正式なルールとなっているのが不思議かもしれませんが、これは近代になって、終局のトラブルがないように付け足されたルールになります。

「コミ」の話

「パス」「パス」で終局にしてから、お互いの陣地を数えます。
仮に黒が10目、白が10目だったとしましょう。
これですと、引き分けですね。

しかし、囲碁では「互先(たがいせん)」と呼ばれる互角の勝負の時には、白番に与える「コミ」というハンデがあるのです。
黒番が先に打てて有利なので、普通に対局すれば黒が勝ちやすい、その不公平をなくすために、白番は最後に「6目半」の「コミ」をもらえます。
黒が10目、白が10目だったとすれば、最後にその「6目半」の「コミ」を足して白地は16目半(半というのは0.5目のことです)、白の6目半勝ちになります。

この「コミ」は時代によって変化しますが、今は「6目半」が妥当ではないかと考えられています。

やってみたい!という方には…

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