イゴセカ！囲碁がわかると広がる世界｜囲碁の総本山「日本棋院」創立100周年イベントへ潜入！数千年変わらない歴史を持つ囲碁、次の100年へ繋ぐ想いとは。

先日2024年7月17日に、囲碁の総本山と呼ばれる日本棋院が創立100周年を迎え、記念式典・祝賀会が東京都港区の「ホテルオークラ東京」で開かれました。
世の中にある多くのエンタメ・ゲームが遊び方やカタチを変えていく中で、なんと囲碁は、数千年カタチが変わっていないゲームと言われています。

数千年前を生きた人々と同じように、現代の人々も楽しめる魅力が、囲碁には隠れているのだと思います。今回は、そんな歴史ある囲碁と深い関わりを持つ日本棋院の100年の軌跡、そして次の100年に繋ぐ想いを、皆様へお届けしていきたいと思います！

囲碁と日本棋院の歴史

囲碁は、今から1400年以上前に、大陸から日本に伝来されたと言われています。
その後、貴族から武家、庶民にまで広く愛される中、日本の国技として大きな発展を遂げ、「囲碁という文化を国内、世界へ広めるために」という想いのもと、1924（大正13）年に日本棋院が設立されました！
今では世界と戦うトップ囲碁棋士の輩出、アマチュア囲碁大会の開催、囲碁を身近に楽しんでもらう新感覚ゲーム「囲碁であそぼ！」の開発など様々な分野への挑戦を広げています。

新たなる100年に向けて！記念式典の様子

記念式典は、100年を振り返るヒストリービデオからはじまりました。

先日9日に理事長に就任し話題となった武宮陽光六段・新理事長による式辞では、次の100年に向けて「財務状況や世界戦対応などといった課題改善に取り組むとともに、新たな時代に向けてIT化を図りながら、棋士・職員が一丸となり囲碁文化発展に邁進したい」と熱い思いが伝えられました。新理事長による、今後の新改革に注目が高まります！

写真：左「武宮陽光六段・新理事長」、中央「司会は人気囲碁漫画「ヒカルの碁」監修などで活躍する吉原由香里六段」

なんと式典の後半には、内閣総理大臣である岸田文雄首相からお祝いメッセージが披露されました。ビックネームの登場に驚きです！

内閣総理大臣から直々に激励のメッセージが届くほどに、日本文化である囲碁の、未来への継承が期待されていることが分かります。

写真：左「内閣総理大臣からのメッセージ」、中央・右「特別感謝・特別功労表彰者の表彰の様子」

今までの功績を称えつつ、これからの100年に向けて、囲碁関係者の皆様の熱い思いで会場が包まれ、記念式典は閉会となりました。

お祝いに駆けつけた著名人が続々登場！祝賀会の様子

さて、ここからは日本棋院100周年を記念した祝賀会の様子をお届けしたいと思います！
祝賀会は、華やかな会場で多くの人で賑わっており、囲碁棋士や囲碁関係者の皆様の和気藹々とした姿が印象的でした。

写真：左・中央「会場の様子」、右「芝野虎丸名人を囲み笑顔を魅せる、安田明夏初段、林漢傑八段」

なかには、将棋界のレジェンド日本将棋連盟の羽生善治会長と、囲碁界のレジェンド井山裕太三冠（王座、碁聖、十段）の姿もありました！
滅多に見ることができないレジェンド同士のコラボレーションに、会場中の注目も集まります。

写真：左「将棋界のレジェンド日本将棋連盟の羽生善治会長と、囲碁界のレジェンド井山裕太三冠」、右「日本将棋連盟の羽生善治会長より、ご祝辞」

そんな日本将棋連盟の羽生善治会長からは、「囲碁も将棋も、AIが発展する中で技術的な影響も受けているが、大切なのは人と人との繋がりであり、これはどんなに技術が進んでも変わらないものなのではないかと思っている。」と今後の囲碁界への応援のお言葉が送られました。
また、棋士代表挨拶では、井山裕太三冠（王座、碁聖、十段）より「これまで受け継いできたものを大切にしながら、知恵を出し合って少しでもいい方向に向かっていきたい」と次の100年に向けた熱いお言葉が送られました。

写真：左「井山裕太三冠（王座、碁聖、十段）による棋士代表挨拶」、右「『宇宙流』と呼ばれる棋風で知られる武宮正樹九段・武宮陽光新理事長の親子ツーショット」

会場には、囲碁棋士やそのご家族、囲碁愛好家の皆様、各都道府県から日本棋院を支える都道府県支部の方々など多くの方が集まりました。その数は約500名にも上り、たくさんの方がお祝いに駆けつけました！