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渋谷ボードゲームカフェHigh Fiveさんで「囲碁体験イベント」に参加してきました!

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みなさん「ボドゲ」という言葉をご存じですか?
最近じわじわと人気を集めている「ボードゲーム」を略した言葉なのですが、このボドゲを気軽に楽しめる専門のカフェが東京・渋谷駅徒歩1分のところにあります。今回お邪魔したのは「渋谷ボードゲームカフェ High Five」(Webページはこちら https://boardgamecafe-highfive.com/)さん。
こちらで初心者でも楽しめる「囲碁」の体験イベントが開催されると聞きつけて、参加してきました。

目次

  1. 渋谷ボードゲームカフェ High Fiveとは?

KLASK日本大会3位! 店長さんがすごかった!
囲碁にも通じるアブストラクトな世界
ついに囲碁体験イベントスタート!
大事なのは…打ち方だっ!
4000年も変わらないルール!シンプルなルールなのに、奥深し!!
実際に対戦だっ!!
過去も未来も見える!? 囲碁というタイムトラベルは明日も続く…

渋谷ボードゲームカフェ High Fiveとは?

今回お邪魔した渋谷ボードゲームカフェ High Fiveさんは、350種類以上のボードゲームが自由に遊べるボドゲ専門カフェ。ワンオーダー制で、食べ物の持ち込みは自由、しかも途中入退室も可ということで、好きなだけボドゲを楽しめるボドゲファンの楽園となっています。

<店舗データ>
店舗名:渋谷ボードゲームカフェHigh Five
住所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3−18−7窪島ビル5階
営業曜日:金曜日(夜)/土曜日/日曜日/祝日
営業時間:12:00~23:00 ※店舗都合により休業する場合がございます
ご利用料金:
・デイタイム 12~18時 2500円
・ナイトタイム 18~23時 2000円
・オールデイ 12~23時 3500円
ウェブサイト:https://boardgamecafe-highfive.com/

ドリンク飲み放題、特にお酒の飲み放題プランもあるそうなので、私のようなお酒好きのゲーマーにはたまらない空間となっています(笑)。営業時間は金土日の週末と祝日(金曜日はナイトタイムのみ)ということで、それ以外の平日は会議室やパーティなどでご利用できるレンタルスペースとしても利用できます。

東京メトロ渋谷駅C2出口から徒歩1分という好立地に加え、まだボドゲに触れたことのない初心者でも、スタッフさんがゲームのルールを優しく説明してくれるなど、とっても親切なカフェとなっています。

特に毎週土曜日の夜は「おひとり様DAY」と題し、おひとり様同士で仲良く遊べるように相席卓をスタッフさんがご案内してくれますので、たとえ周りでボドゲ友達が見つからなかったとしても、何の心配もなくボドゲを楽しめちゃいます!


KLASK日本大会3位! 店長さんがすごかった!

さてイベント開催まで少し時間があったので、店内にあるたくさんのゲームを拝見させていただきました。今回ご案内いただいたのは、渋谷ボードゲームカフェ High Fiveで店長兼事業責任者をされている加賀直也さんです。

写真:左「High Fiveで店長兼事業責任者 加賀直也さん」、右「お店に並べられたボートゲーム」

加賀さんに「High Five」というユニークな店名の由来をお伺いしたところ、ゲームで勝利した時に嬉しくて思わず仲間と「ハイタッチ」してしまいますが、これを英語で表現すると「High Five」と言うのだそう。たくさんのHigh Fiveが生まれる店内、取材に伺った時点ですでに満席状態でした。

ボドゲの主流はドイツだそうで、6割くらいがドイツ製のゲームとのこと。そんなたくさんのゲームがある中、High Fiveでもひときわ盛り上がっているゲームが「KLASK(クラスク)」というゲームです。デンマーク生まれの子供から大人までみんなで楽しめるゲームということで、加賀さんに遊び方をレクチャーしていただきました。

写真:左「KLASKと加賀直也さん」、中央「表彰状」、右「KLASKで遊ぶ取材班」

このKLASKというゲームは世界中でも大人気で、世界20か国くらいで大会が開かれているそうなのですが、なんとその日本大会で3位入賞を果たしたのが加賀さんなのです。そんなレジェンドにいきなりレクチャーいただけるとあって、取材班は色めき立ちました。

KLASKは台の下にある磁石を操作して遊ぶエアホッケーのような対戦ゲームで、ルールはとっても簡単。

1)相手のゴールにボールを入れた時
2)相手のスティックに白マグネットが2個くっついた時
3)相手のスティックが制御不能になり、操作できなくなった時
4)相手がスティックをゴールに落とした時

の4つで加点され、6点先取で勝ちとなります!

まだまだメインイベント前なのにすっかり楽しんでしまった取材班。ここでふと囲碁のことを思い出し(笑)、取材前から聞いてみたかった「囲碁のような白・黒のコマを使ったボドゲとかあるのかなあ?」という素朴な疑問について、加賀さんに伺ってみました。

囲碁にも通じるアブストラクトな世界

加賀さんによると「そのようなゲームは、世の中にはたくさんあります! 当店にあるものは白黒ではないかもしれませんが、囲碁と同じく運要素のない『2人用アブストラクト』というジャンルのゲームがありますよ」とのこと。アブストラクトとはすべての情報が公開されており、手の読み合いによって進行するボードゲームのことを指すそうで、いくつかのゲームを実際にご紹介いただきました。

Quoridor(コリドール)」(写真左)は他プレーヤーの妨害を受けながら反対側までコマを移動させるアブストラクトゲーム。限りあるフェンスで相手の行き先を邪魔しながら、ゴールを目指すあたりがアブストラクト。囲碁にも通じますね。

MOSAIC(モザイク)」(写真右)は岐阜県多治見市のモザイクタイルが使われており、まず見た目がオシャレ。持ちコマをすべてボード上に置ききった方が勝ち。しかしボーナスで積み上げて置くこともできるから、自分に有利になるか不利になるかをよく考えて置かないと痛い目を見ることに。


ついに囲碁体験イベントスタート!

たくさんのボドゲに囲まれつつ、アブストラクトな世界の奥深さを知ったところで、ついに囲碁体験イベントがスタートです。

今回は日本棋院でインストラクターを務められている山城隆輝先生が囲碁のコツや世界を教えてくれました。今日集まってくれた方の多くは20~30代の方でしたが、29歳の山城先生も普段は同年代の方に教えることはなかなかないそうで、とても新鮮だったようです。(写真左 山城隆輝先生)

今から20年くらい前に流行った漫画「ヒカルの碁」の影響で、当時は小学生の中での囲碁普及率は10%にもなっていたそうですが、現在の囲碁人口は160万人くらいにまで落ち込んでしまっている日本の現状があるそうです。確かに今回のイベント参加者16人の中で、囲碁経験者はたったの2名。お一人は家に碁盤があって小さいころお父さんに教わったきり打ってない方、もうお一人は囲碁初段の方で、もともとお友達に院生(プロの卵)の方がいて、それがきっかけで囲碁を始められたというハンドルネーム「七盤のハムさん」さん。私も早世した父が囲碁好きだったので、もっと一緒に囲碁してればよかったなあと思いつつ、とても難しそうで触れることはありませんでした。

さて先生のお話によると、そんな囲碁の歴史は4000年前の中国で、占星術から始まったそう(所説あるようです)。あの徳川家康がプロ棋士制度を作ったというお話にはびっくりしました。そんな歴史のある囲碁の魅力・おもしろさは、この長い間ルールが変わっていないという点とのこと。もしいつかタイムマシンができて1000年前に行ったとしても、今と同じルールで1000年前の人と試合を楽しめる、囲碁って夢とロマンのある世界なのだと先生は教えてくれました。

大事なのは…打ち方だっ!

さて、実際に石に触ってみるのですが、大事なのは「石の持ち方」です。やっぱり形から入るのは大事ですよね(笑)。


人差し指と中指で挟んで、きれいにパシッと音が鳴ると、本当に気持ちいい! …ところが、これが簡単にできそうで、なかなかできないのです(汗)。でも先生から配られたプリントの通りに、まずは頑張ってプリント通りに石を置いていきます


先生いわく、囲碁はこの石を使った陣取りゲーム。もっと言えば「スプラトゥーン」のようなもの。おお、この説明で一気に囲碁が身近になりました(笑)。同じ色の石で囲んで陣地を広げていき、囲んだところの交点を数えていくと。

おっ、黒が16個、白が12個。黒が4個多いから、黒の4目(モク)勝ちというそうです。なるほど。わかりやすい。


4000年も変わらないルール!シンプルなルールなのに、奥深し!!

授業はどんどん進んでいきます。みんなに置いていかれないよう、頑張って石を打っていきます。少しずつパチンというようになってきた!きれいに並べられるとなんだか気分だけでもプロ棋士になったよう(笑)。

次のプリントでは、どちらの陣地でもないモク、すなわち「ダメ」にバツをつけていきます。えっ、あの普段私たちが使っている「ダメ」って言葉、無「駄」な「目(モク)」だから「駄目」、なんと囲碁の世界の言葉だったのですね。知らないうちに囲碁は生活の一部になっていました。奥深し、囲碁の世界! そんなダメはどちらの陣地でもないから、勝負には関係ないので黒白どっちかの石で埋めていきます。そうやって見やすくすると、おお、お互いの陣地が何目なのか、見えてきましたよ!

すなわち、4000年受け継いできた大事なルールはたったの二つ。

「陣地が多い方が勝ち」

「(石から出ている線の先にある交点をすべて)囲んだ石は取ることができる」

これさえ頭に入れておけば、とりあえず前に進むことができそうです。そして、石を打った瞬間に囲んだ石は取ることができるから、囲んだ石は瞬間になくなって、自分の石が脅かされることはない、なるほど!

たとえば、この状態で黒を置くと…

なんだか白にも囲まれているように見えますが、黒を打った瞬間に白が取られてしまうので、なかったことになり…

黒の陣地になりました! 先生の説明、とってもわかりやすい!!

そしてすでに囲まれているところには置けない、着手禁止点。黒の陣地の中に白は打てません。なんとなく、わかってきたぞー!

実際に対戦だっ!!

ルールがわかったところで、早速対戦…の前に。まず白と黒を縦に3目ずつ並べて、なんとなく陣地がわかるような状態からスタートです。ここからは囲碁経験のある七盤のハムさんにもご協力いただき、先生と模擬戦を行います。七盤のハムさん、参加者にもかかわらず優しくわかりやすく教えてくださり、本当にありがとうございました。

こうすると、スプラトゥーンのように、左側がなんとなく白陣地、右側が黒陣地で色がついているような気がしてきます。この最初の陣地をどうにかして少しでも多くしていけばいいわけです!

…と、ここで参加者から質問!

「黒と白どっちが最初に打つのですか?」

…確かに先に打った方が有利な気がしますね(実際に有利だそうです)。先生によると囲碁では先に黒が打つのですが、黒と白の決め方はじゃんけんでもなんでもいいとのこと。しかしボドゲ大好きな参加者からは「ボドゲでは順番が重要だから、プロはどう決めているのか知りたい」との追い質問(笑)。熱意溢れる生徒に先生がとっておきの面白い決め方を教えてくださいました。先生いわく、一方が黒石二つ、もう一方が適当に複数の白石を手に握ります。そして、黒石を持った方が、相手の白石が何個握られているか予想して、奇数個と思えば黒石一つ、偶数個だと思えば黒石二つを出します。同時に白石を握っている手を開いて予想が当たっていたら黒石持っていた人が黒番、外れたら白石を握っていた人が黒番というわけです。囲碁始まる前から、なんという白熱した戦い! ボドゲファンはそこにシビれる!あこがれるゥ!(笑)

それでは、ゲームのスタートです。先手の黒が広げようとすると…今度は白が阻むように壁を作ります。なるほど。なんとかして、陣地を守らねば。

そして今度は白が攻めてきたので黒が押し返すように邪魔をします。そして、ここからがかなり重要だそうです。調子づいてきている白ですが、次は絶対あそこに打たないとやばい!

ああ、黒が入ってきて、白は悲しい結末に…。しかも取った石は最後に相手の陣地に埋めて相手の陣地を減らすのにも使われてしまうので、絶対に避けないといけないわけです!

…というわけで、そうならないように、今回は特別に時間を巻き戻して(笑)、白はしっかり縦のラインをガードしましょう。まさに一つ間違うと大逆転が起きてしまう陣取りゲーム。囲碁の世界は奥深し!!

なんと白の1目勝利!あそこをブロックできたことで辛くも白が勝てましたね。

というわけで模擬戦は終了。


ここからは実際に参加者同士で囲碁を打ってみました!

過去も未来も見える!? 囲碁というタイムトラベルは明日も続く…

光陰矢の如し。イベントの最後に先生からひと言をいただきました。囲碁には「勝ちパターン」がありません。だからこそ、この数千年もの間、そして現在も、プロをはじめたくさんの人々が囲碁の前で頭をひねっています。そして今は人工知能(AI)を使った研究も進められていて、ついに人間はAIに勝てないことがわかってしまったそうです。プロ棋士が先に5目分、自分の石を置いてからスタートするハンデをもらっても、AIには勝てないんだそうです。でもAIのおかげで、AIがなければ数千年かかっただろう新たな手を、今、見ることができるようにもなりました。つまり、過去数千年にわたって紡がれた手だけでなく、未来の手まで今見ることができるようになった囲碁の世界は、新たなステージに入り、とっても面白くなってきています…というお話で今回の囲碁体験イベントはお開きとなりました。

イベント終了後も熱気冷めやらぬ形で、カフェの閉店まで囲碁を打っていた参加者のみなさん、とても楽しいお時間をありがとうございました。これをきっかけに、ボドゲカフェでも囲碁が広まってくれたら嬉しいですね。取材班一同、囲碁もボドゲの奥深い魅力に気づかされた一日でした。

渋谷ボードゲームカフェHigh Fiveさん、ありがとうございました!

<店舗データ>
店舗名:渋谷ボードゲームカフェHigh Five
住所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3−18−7窪島ビル5階
営業曜日:金曜日(夜)/土曜日/日曜日/祝日
営業時間:12:00~23:00 ※店舗都合により休業する場合がございます
ご利用料金:
・デイタイム 12~18時 2500円
・ナイトタイム 18~23時 2000円
・オールデイ 12~23時 3500円
ウェブサイト:https://boardgamecafe-highfive.com/

アブストラクトな囲碁、やってみたい!という方には…

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