みなさんこんにちは!本日の舞台は「眠らない町、歌舞伎町」です!
最近、新たな囲碁漫画として話題になっている『週刊ヤングマガジン』で連載中の『伍と碁』。その作中で、主人公が修行の場として通う碁会所「鼠」は、新宿歌舞伎町に実在するという噂を聞きつけて、そこはどのような場所なのか?初心者でも楽しめるのか?その真相を明らかにするために、潜入してみたいと思います!
目次
碁会所「鼠」は実在していた!
「碁会所」ってどんな場所?初心者でも大丈夫?
アットホームな雰囲気と、初心者にやさしい空間
毎日世界のどこかから多くの囲碁ファンが訪れます!
知る人ぞ知る「秀策名物」とは?
席亭さんに聞いた「歌舞伎町と囲碁の50年」
アプリだけじゃわからない、“人の温かさ”がここにある
碁会所「鼠」は実在していた!

最初に驚いたのは、漫画描写の忠実さです。近くまで行ってみると、思わず「あっ、これ見たことある!」と声が出そうになるくらい、漫画の一コマとそっくりな光景を目の当たりにしました。
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伍と碁©︎蓮尾トウト・仲里はるな/講談社
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エレベーターを上り、大きな秀策と描かれた戸を引くと、店内にはずらっと並ぶたくさんの碁盤、壁には来訪した棋士たちの名前が刻まれた木札の数々、平日の夕方にも関わらず満席に近い多くの囲碁愛好家で賑わう、まさに伍と碁で描かれていた碁会所“鼠”がここにありました。こちらの碁会所は新宿歌舞伎町にある「碁席・秀策」です。
ちなみに、漫画では紹介がないと入れない!とありますが、実際は紹介がなくても誰でもウェルカムで迎え入れてくれます。


写真:店内の細かいところまでそっくり再現されています
「碁会所」ってどんな場所?初心者でも大丈夫?
とはいえ、碁会所というと「上級者の集まり」「ちょっと入りにくい」というイメージがありませんか? 私も正直、入るまでドキドキでした。
でも大丈夫!碁会所は“囲碁が好きな人なら誰でも歓迎”の空間です。
初めて来たと伝えると、常連さんたちが「いらっしゃい!」と温かく迎えてくれ、さらには「どのくらい打てる?ちょっと一局やってみようか」と優しく声をかけてくれました。
その温かい言葉の数々で自然とリラックスでき、最初の緊張はどこへやら、いつの間にか皆さんと一緒に楽しむことができました。
私と同じように、初めて「秀策」を訪れたという女性に感想を聞いてみました。
ーはじめて秀策に来てみてどうでしたか
「友人に秀策のことを教えてもらい、東京に行く時には絶対行きたいと思っていました!はじめてなのでちょっと緊張していましたが、皆さんとてもフレンドリーで、すぐに打ち解けられてとても楽しかったです。」と笑顔で語ってくださいました。


アットホームな雰囲気と、初心者にやさしい空間
秀策の魅力は、なんといってもアットホームな雰囲気です。
囲碁歴数十年の常連さんもいれば、最近はじめたばかりという若者、プロ志望の小さな子ども達も通っており、囲碁を通じて世代を超えた交流が生まれています。
また、囲碁とはまったく関係ない独自の趣味を紹介されている方もいて、みんなで見て、笑って、楽しんで、まるで家族のような空気感がありました。


写真左:趣味のバードカービングを囲碁仲間に披露
毎週水曜日には、初心者向けの囲碁会も開催されています。まったくの初心者の方が参加することも多く「間違ってもいいんだよ」「ここはこうしたほうが良い手になるよ」と丁寧に教わりながらみんなで囲碁を楽しんでいるようです。
取材をしていると、ひとりの小さな女の子が現れました。話を聞くと、小学3年生の女の子で、なんとプロ棋士を目指しているとのこと。最近「秀策」に通い始めたという彼女に、少しだけお話を聞かせてもらいました。
― 囲碁をはじめたきっかけは?
「はじめは学童でオセロをやっていたんだけど、1番つよくなっちゃって!黒と白のゲームで他にないかな~と探していた時に、囲碁を知ってやってみたくなった!」対局している真剣な表情とはまた違う、無邪気な笑顔で答えてくれました。
老若男女問わず楽しむことができるのも、囲碁の魅力の1つですね。


毎日世界のどこかから多くの囲碁ファンが訪れます!
さらに驚いたのは、外国人の姿も多いことです。アメリカ、台湾、韓国、ヨーロッパなど、世界中からこの碁会所を訪れる囲碁ファンがいるそうです。
本日対局を楽しんでいた、セルビア出身の男性にインタビューしてみました。
Q. どうして秀策に来たのですか?
「日本にきてGoogleマップで囲碁サロンを調べた時に「秀策」が出てきたから行ってみたんだ。みなさん優しくてフレンドリーな方ばかりで、とても楽しく過ごせたよ。友達も出来て嬉しい。」
言語の壁を超えて、国際交流ができるのは素敵ですよね。


知る人ぞ知る「秀策名物」とは?
さて、この碁会所には囲碁のほかにもう一つの楽しみがあります。それはたくさんのメニューが並ぶ、秀策名物のお食事です。
なかでも名物の秀策カレー、秀策ラーメン、生姜焼き定食が人気TOP3だとか!
碁会所スタッフのママさんの手作りで提供されるお食事は、どれもほっとする家庭の味として大人気!囲碁を打ちながら温かい家庭の味を楽しめるのはここだけかもしれません。 秀策に行った際には、ぜひ食べてみてくださいね。

席亭さんに聞いた「歌舞伎町と囲碁の50年」
最後に、碁会所「秀策」の席亭:桑原さんに少しお話を伺いました。
――この場所で碁会所を開いたきっかけは?
「藤沢秀行先生(歴史的なプロ棋士)と歌舞伎町でよく遊ぶ仲だったのもあり、どうせやるなら、歌舞伎町で24時間、囲碁ができるところをつくらないか?と二人の想いが重なったことが始まりです。」実は秀策、週末限定で24時間営業をしている全国でも唯一の碁会所なのです。(時勢により変更あり)

壁に飾られた書額には、藤沢秀行先生の筆による「不留心」の言葉。藤沢秀行先生の揮毫によく使われる言葉で、一手一手に執着せず、次へ切り替えていく心を表しているという。


――なぜ秀策という名前に?
「秀策」という名前は、江戸時代を代表する棋士「本因坊秀策」からきています。加えて、秀行先生の「秀」や本因坊秀策の幼名「桑原虎之助」と席亭さんの苗字「桑原」が一緒だというご縁から決定したとのことでした。


写真左:若き日の桑原席亭と昭和の伝説の棋士、呉清源との歴史を感じさせる貴重なスナップ
写真右:膨大な数の対局カードは50年の歴史の積み重ねの証
秀行先生とともにはじめ、多くの棋士たち、秀策を愛してくださるお客様と一緒に築き上げてきた50年の歴史を、次の世代に繋いでいきたい、そんな気持ちでこの秀策を続けていると桑原さんは語ってくださいました。
アプリだけじゃわからない、“人の温かさ”がここにある
本日は囲碁漫画「伍と碁」のモデルにもなった「碁席・秀策」に潜入してみました!最初のイメージとはまた違う温かい空気感をお届けできたかなと思います。私も普段は囲碁アプリで遊ぶことが多いですが、ここで感じたのは人と人が同じ空間で一局を囲み楽しむ喜びです。碁会所では、ネットやアプリでは味わえない緊張感、優しさ、温かさが、笑顔とともに広がっていることを知りました。アプリ「囲碁であそぼ」で囲碁を楽しんでいる皆様、ぜひ次のステップとして温かい空気と囲碁を楽しみに秀策に行ってみてはいかがでしょうか?

<店舗データ>
店舗名:碁席 秀策
住所:新宿区歌舞伎町2丁目38-2 第2メトロビル3F
営業曜日・時間:午前11:30~午後11:00(木・日は午後8:00、までとなります。)
金・土は深夜営業を行っております。(午後11時~午前6時まで )
碁席秀策の詳細、最新情報は:https://goseki-shusaku.com/ https://x.com/goseki_shusaku
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